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雨ニモマケズ

フィヨルドランドペンギン

「厳しい自然にブツブツ言わず、受け入れ暮らす 彼らの姿に思いが重なる。」

フィヨルドランドペンギンは、毎年真冬の七月ごろになると上陸して巣をかまえる。 この頃の、この一帯は南極海から北上してくる寒冷前線の通り道になる。 冷たい夕立ちと雹(ヒョウ)が叩きつける最悪の季節に、子育てを開始する。
 なぜこんな悪条件の季節をわざわざ繁殖期に選んだのだろうか。
「詳しい事はまだ良く分からないけど、抱卵と孵化に必要な湿度と温度の条件、冬のこの辺りの海には食べ物のイカが豊富にいる事、 それと天敵への対応という点から、かれらはこのシーズンのこの森を選んだんだと思う。」
「抱卵と抱雛には巣の温度と湿度が安定している必要がある。 しょっちゅう冷たい強風にさらされ雨や雹が降るフィヨルドでは、むき出しの海岸で子育ては出来ないよ。 それに、海岸の上空にはカモメなどがいつも飛び交っていて、いつ空から敵が襲ってくるか分からない。 木々が密生した森や茂みは絶好のバリアなんだよ。かれらが巣作りしている洞窟の温度はだいたい10度で安定している。 波打ち際の気温が3〜13度の間を激しく上下する事から比べると、そこは別天地だろう。 ただ春から夏になるとこうはいかない。気温が高くなり過ぎて繁殖には向かないんだ。 冬のレイン・フォーレストは、抱卵と抱雛にぴったりの条件が整い、目の前にはおいしいイカがやって来る。 それが魔の8月なのさ。」

…以上『ペンギンの世界』(岩波新書発行)より引用

漁を終えたフィヨルドランドペンギンは、河口を上流まで泳いで遡り、森の奥にある倒木の下や木のウロにある巣へ戻って来る。 海岸の洞窟に巣を構えているものは、岩場をよじ登り巣へ戻る。

フィヨルドランドペンギンの姿が宮沢賢治の「雨ニモマケズ」に重なって見えました。 それと、川端裕人の「『ペンギン大好き!』 新潮社」の写真から、このムービーを作りました。…作者

            以下にムービー中でフィヨルドペンギンが唄った一節を、書き出します。

雨ニモマケズ
風ニモマケズ
冷タイ海ニモ痛イ嵐ニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
一日、三〇〇gノイカヲタベ

モドリテ
前ニ谷川アレバ
ホイホイト 登リ
前ニ大キナ岩アレバ
ヨイショト ヨジ登リ
前ニ倒木アレバ
エイヤット 乗リ超エ
セッセトヒナニ食ベ物ヲ運ブ

ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノガ
ワタシデス

参考書籍

… 上部ムービーは、下記書籍を参考にしました。

  • 『ペンギンの世界』(岩波新書)の話しを参考にしました。

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  • 『ペンギン大好き!』(新潮社)の写真を参考にしました。

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