ぺんたぁず ロゴぺんたぁず ロゴ

フンボルトペンギンの紹介

サボテン島で暮らす ペンギン

フンボルト属フンボルト種

【学名】

Spheniscus humboldti

【英名】

Humboldt Penguin

【別和名】

ジャッカスペンギン フンボルト氏ペンギン

【亜種】

なし。しかし、フンボルト、ケープ、マゼランを同種と考える学者もいる。容易に交雑するが、雑種の繁殖率は低い。

【由来】

種小名のフンボルディhumboldtiは、この種が餌をフンボルト海流(ペルー海流)に依存しているところからきている。

形態

成鳥の形態

中型のペンギン。  雌雄の外観はほぼ同じ。

特徴

上くちばしの付け根から、白くケープペンギンより幅の細い羽毛の帯が眼の上を通り、後頭部に向かって伸び、 頬の外縁を回ってやや広がりながら首に向かい、胸部上方の白い羽毛の部分につながっている。
 胸部上方に、ケープペンギンより太めの黒い羽毛の帯が1本あり、両脚の付け根に向かって白い腹部を縁取るように伸びている。

身体

額、頭頂部、顔の側面、のどは黒く、あご先は白い。
下くちばしの付け根の一部から、眼の前方まで、広くピンク色の皮膚が裸出している。特にこの部分は、繁殖期に目立ってくる。 白く細めの帯が、くちばしから、眼の上、頬の後ろを下へ降り、あごにかけて延び、幅が広がりながら胸上部の白い帯をとつながる。

背側と尾は、黒みがかった灰色。 腹側は、おもに白色で、黒い逆U字形の太い帯が胸を横切り、フリッパー下を脇腹に沿って腿まで続いている。 胸には黒い斑紋があり、個体ごとに違う。

フリッパーの外側は黒みがかった灰色、縁が白っぽく、腹側は主に白い。

目くちばし

虹彩は、赤みがかった茶色で、ピンク色の縁どりが見える場合もある。 くちばしは、黒く灰色のすじが横切っている。 くちばしの付け根はピンク色の皮膚の裸出部となっていて、特に繁殖期には鮮やかになる。

脚と足は黒色で、足裏、足首、爪は黒い。

体長・体重

65cm 4kg

幼鳥の形態

頭部は茶色がかっている。頬は灰色。成鳥に見られる頭の白い羽毛の帯、胸の黒い逆U字形の帯は見られない。

食べ物

イワシや、カタクチイワシ

性格

『人が容易に近付ける場所にいるにも関わらず、フンボルトペンギンの詳しい研究はほとんどされていない。 非常に人間に対し、警戒心が強いからであろう。ほとんどの報告は、飼育下のもの。』(…作者)

寿命

 

フンボルトペンギンの生息地図

フンボルトペンギンの生息地図

生息環境

生息地

ペルー、チリなどの、冷たく栄養豊富な、フンボルト海流の影響を受ける地域に住んでいる。 ペルーでは、海岸の崖が多い区域にそって小さなコロニーが見られ、大きなコロニーはパチャチャマスと、プンタ・サン・フアンだけで観察されている。

個体数

1984年では、ペルーの繁殖個体数1万つがい、チリのパプヤ島では6000つがい前後と見積られていた。 その後、繁殖個体数は著しく減少した。 これは1982〜83年のエルニーニョ現象に関係していると思われる。 1986年には、再び回復の兆しが見られ、2000年にはペルーで5500羽チリで7500羽と見積られた。 絶滅寸前である。
※現在 絶滅危惧種

1800年代半ばから1900年代初期においての個体数減少は、 (肥料としての)グアノの過剰搾取が原因で繁殖地を破壊し尽くした事がダメージをもたらしたため。 囲いを取り付けたおかげで、いくつかの地域では増加が見られてたが、最新の調査では、減少している。 アンチョビー(カタクチイワシ)の乱獲、刺し網にからまり死ぬものの増加、人間に食べられる事が原因。 過去32年間にわたり9264羽が動物園へ生体輸出されたのも減少の重要な原因である。 現在は輸出は、禁止されている。 チリでの減少は、エルニーニョによる洪水で巣穴が押し流された事による。

繁殖時期

 

一般的に、長く狭い入口があるトンネルを掘る。 あるいは洞窟の中や、倒れた丸石の間にできた自然のクレバスの中に巣を作る。 地上の捕食者から保護された地域では、時折、地表に巣を作ることもある。 巣は羽毛でおおわれいることが多い。巣作りの大部分はオスが行う。 通常、白い卵を2つ産む。 ひょっとすると、1年中いつでも繁殖しているのかもしれない。

クレイシ

 

育雛と巣立

 

換羽

年によって時期は異なるが、年に一度、海岸で換羽する。 営巣場所では換羽をしない。

補足

  • 400年間一滴の雨も降らなかったアタカマ砂漠。荒涼とした自然に耐えながらフンボルトペンギンは暮らしてきた。
  • ケープ、マゼランと供に「ジャッカスペンギン」の一種にまとめる学者もいる。 ジャッカスとは、騒がしいロバの鳴き声の意。
  • 餌取りは、水深11m程度の浅いものが中心だが、53mの記録もある。
  • お腹の黒斑紋は、それぞれの個体で異なっていて、観察者の識別に用いられる。
  • 餌取りの潜水時は、時速6.8kmも出る。
  • 群集性で、陸上では臆病。人間に対しては用心深い。
  • エルニーニョ現象により、個体数を大きく増減させる。 人間は、彼等を食料にしたり、養殖魚の餌に利用した。 彼等の堆積した糞はグアノ(リン鉱石)と呼ばれ、肥料として採掘した為、 岩盤が剥き出しとなり素穴が掘れず、フンボルトペンギンの数を大きく減らした。
  • 日本は世界でも、ダントツの「ペンギン大国」。 なかでもフンボルトは全体の約8割の、1300羽。 しかし、水族館の壁に描かれた氷山は 間違った絵で、実物はそんな所には住んではいない。
  • 世界中の水族館では、一番多く飼育されてるが、現地では絶滅の危機に有る。 …絶滅危急種。

フンボルトペンギンの生活風景を、Flashムービーで紹介してます。下のリンクからどうぞ。

参考書籍

  • 『ペンギン大百科』 平凡社

    アマゾンで購入する
  • 『ペンギン ハンドブック』 どうぶつ社

    アマゾンで購入する
  • 『ペンギン ガイドブック』 阪急コミュニケーションズ

    アマゾンで購入する
  • 『ペンギン全種に会いに行く』 平凡社

    アマゾンで購入する
  • 『ペンギン大好き!』 新潮社

    アマゾンで購入する