Pygoscelis
アデリー属は、アデリー、ジェンツー、ヒゲの3種。
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ジェンツーには2亜種が確認されており、キタジェンツーと、より小さいミナミジェンツーと命名されている。ただし、羽毛による差はない。
属名のPygoscelis(ピゴスケリス)は、『お尻に足の付いた』の意味。身体の後端に足がある事に由来する。
中形のペンギン属。 背側が黒色、腹側が白色、頭の模様がそれぞれ違う。 歩く時に、地面にひきずるほど長くて硬い尾羽をもつペンギンで、硬い尾羽は立って休んでる時身体を支える役目もしている。 アデリー、ヒゲは、ほぼ同じ大きさ。 ジェンツーは全ペンギンの中で3番目に大きい。
アデリーは、南極大陸の沿岸や、南極半島の西岸とその島々。 ジェンツーは、極を取り巻く亜南極の島々や南極半島。 ヒゲは、南極半島の南部からアンバース諸島にかけてや、南大西洋の亜南極の島々。 アデリーが南から、ジェンツーが北から、ヒゲのいる南極半島に進出して来ました。
南極半島の北にあるサウスシェットランド諸島に、キングジョージ島が有ります。 この島のアドミラリティ湾のあたりにある数カ所のルッカリーでは何と、この3種が一緒に住んでいます。 冬の間、アデリーが大陸棚近くの流氷帯にとどまるのに対し、ヒゲは流氷帯の北方に広く分布する。 ジェンツーは、ふつう1年を通じて繁殖地周辺から移動せず、その付近で餌をとる。
コロニーには、オスがまず到着し、メスが到着する前に営巣場所を決め、巣づくりを開始する。 そして露出した地面の上に雌雄が協力して小石等で巣をつくる。
アデリーの巣は互いに接近し、ヒゲの巣はそれよりもやや間隔が開き、ジェンツーの巣はくちばしがとどかないくらいに離れている。 産み落とされた2個の卵は、約5週間抱卵される。
アデリーは、10月〜2月。
ヒゲは、11月〜3月初旬。
ジェンツーの繁殖期は地域や餌で変動する。
餌を十分に与えられない場合には、先に孵化したヒナが生き残る可能性が高い。 ヒゲの場合、2個の卵はほぼ同じ大きさで、ヒナは同じ日のうちに孵化し、2羽のヒナは平等に餌を与えられる。 アデリーとジェンツーは、第1卵の方が第2卵よりわずかに大きく、1日か2日早く孵化する。
アデリー属3種の繁殖のしかたは、それぞれ異なった環境下で進化してきたのではないかと思われる。
アデリーは回帰移動性の鳥で長期の絶食に耐えるのに対し、ジェンツーは渡りをしない定住者で、換羽期以外に絶食をしない。
そして、ヒゲは回帰移動をし、上記2種の中間程度の絶食に耐える。
ヒナは、巣立つまでに、アデリーとヒゲが7〜8週間かかるのに対し、ジェンツーはおよそ14週間を必要とする。
アデリーのオスは、巣に対して強い縄張り意識を持つが、3種の中ではつがいの結び付きはもっとも弱い。
ジェンツーは営巣地を頻繁に変えるが、つがいの結び付きは通常長く続く。
比較的北寄りの繁殖地では1年中姿が見られ、南極地域の繁殖地でも7〜8月にかけて断続的に姿が見られなくなるにすぎない。
そのため、営巣地が変わっても、つがいの結び付きが維持される。
ヒゲはコロニーの固着性も、つがいの結び付きも強い。
回帰移動性(渡りの性質)のアデリーとヒゲは、営巣地でつがいが再会するものと思われる。